・・・このような特徴はとりもなおさず、当時の労働者の生活条件や生活内容を形成していた特徴でもあったと考えてよいでしょう。
また、これらの諸点を実態分析の基底に据えたことによって、社会的生活基盤の変動に伴う賃労働者生活への移行がどのように行われたかの過程・・・
もしくは日本資本主義発展下における生活変化の過程が的確に把握されたはずです。
まず、封建制下に約8割を占めていた農民の幕末期における生活状態及びその水準を簡単に究明した上で・・・
第1に、封建的生産関係が崩壊しはじめ資本主義的生産関係が創造されようとする初期資本主義の歴史的形成過程。
すなわち機械制大工業の前提として、旧生産様式下における諸階層の生活変動と、都市に沈殿した下層農民の生活状態が中心に捉えられました。
第2に、それに続いて資本が集中し、労働力を濫奪しながら産業資本が形成され確立されていくなかで、下層農民が新しい生活条件を求めて農村を離れていった状況が明らかにされました。
・・・換言すれば、分業の発達に伴い資本の求める労働力の質と量の変化に対応して、賃労働者階級が創出されていく状況及びかれらの労働生活内容を把握したのです。
主として資本による低廉な貧農子女の労働力濫奪状況と、鉱山労働者の労働生活が描かれました。