国際秩序維持の究極的な依りどころを力、とくに軍事力に求める発想の行き詰りは明らかです。
「利益の均衡」という考え方が直ちに「勢力の均衡」という発想にとって代わるだけの説得力を持つとはとうてい考えられません。
しかし、私たちが主体的に今後の国際関係のあり方、国際秩序を維持する上での基本原理という問題を考えようとするのであれば、既成の観念にとらわれていたのでは済まないことは確かです。
そういう問題意識を投げかけるものとして、「利益の均衡」という、それ自体は流産に終る運命にある発想の意味を捉えておきたいと思います。
次に、対外政策について考えていきましょう。
ソ連の外相がシェワルナゼであった頃、彼は盛んに国際関係における民主主義的あり方(国際民主主義)の重要性を強調する発言を行いました。
その関連で重視されたのが国連でした。
そして、ソ連の現実の外交の中でもっとも重視されたのは対米協調路線でした。