算数はだめな見本として、しょっちゅう前に出されました。

あるとき、父さんにひどくしかられますが、そのあと、父さんは初めて〈ぼく〉をゴム園に連れて行きました。

「おまえは長男なんだからおおきくなったら、このゴム園はおまえのものになるんだゾ!おまえが管理するんだ!」。

〈ぼく〉がびつくりしていると、「もちろん、しっかり勉強して、試験にうかってからのはなしだよ」。

それから〈ぼく〉は、人が変ったように勉強をしました。

メオール兄弟とも遊ばなくなりました。


カンポンの夢のような少年時代もそろそろ終わりになろうとしています。

町の学校の試験に受かった〈ぼく〉は、カンポンを出ていくことになったのです。

都会で自分の生きる道を見つけた人にとって、かけがえのないもの。

それが故郷です。

ラットの故郷がここにあります。

元気な泣き声を響き渡らせて、誕生する場面から話が始まります。

母親に抱かれておかゆを食べていたあかんぼうが、やがてはいはいをするようになりました。

自分で動きまわるようになると、顔立ちやなんにでも好奇心いっぱいの様子に、〈ぼく〉らしさがでてきました。

だっこの仕方、家のなかの様子、着ているものや食事など、日常の細々したことを絵が語ってくれます。

一昔前のマレーシアの田舎の感じがよくわかって、おもしろさが増します。

親のこまやかな愛情も漫画だとストレートに伝わってきます。

六歳になると、父さんに連れられてコーラン塾に行くことになりました。

コーランを正しく読むためにアラビア文字を習います。


〈ぼく〉にとって初めての友だちが、ここで出会ったメオールさんの家の三人兄弟でした。

メオール三兄弟は、川で泳ぐこと、魚をとることをみっちり教えてくれました。

〈ぼく〉を一人前のガキ大将にしてくれたのです。〈ぼくら〉は、朝から晩までなにをするのもいっしょでした。


勉強そっちのけで遊びまわっている〈ぼく〉をみて、両親はずいぶん心配をしていました。

たしかに、学校で元気だったのは図画の時間だけでした。

先生は〈ぼく〉の絵をお手本と言ってみんなに見せます。

『カンポンのガキ大将』
ラツト
荻島早苗、末吉美栄子訳
晶文社(一九八四年)


マレーシアでは、「村」のことをカンポンといいます。

マレーシアで最も人気のある漫画家ラットが、故郷の村で過ごした幼・少年時代を回想し、なつかしさをこめて、この絵本を描きました。


作品のジャンルとして「絵本」と言ってよいかどうかわかりません。

画風は誰がみても漫画ですし、思わずふきだしてしまうコミカルな場面がたくさんあります。

作者の家族や田舎への思いがあふれる文は、エッセイとして読んでも満足させてくれますし、都会へ出て、自分の好きな道へ進んだ作者の自伝的物語でもあります。

『おばあちゃんの魚つり』
M・B・ゴフスタイン
落合恵子訳
アテネ堂旦房(一九八〇年)


シンプルで味わいがあって、思わず読む人をにっこりさせてしまう一冊です。

「子どもからおとなまで」と紹介されていますが、誰が読んでも同じように読まれる絵本というわけではありません。


主人公のおばあちゃんは、湖の近くに家か別荘を持ち、ひとり暮らしでも、早起きをして、きちんと朝ごはんを食べるという生活をしています。

趣味と実益を兼ねた魚つりで一日過ごすなんて、誰にでもできることではありません。

この女性は、いかにもアウトドア派という感じではなく、小柄で丸い体型の、どちらかと言えば普通の人に見えます。


ガーデニングやお料理が似合いそうなのに、コイやマスやナマズをつり上げます。

ときには大きなカワカマスを持ち帰ることもあります。

つった魚をきれいにして、バターでこんがり焼いて夕ごはんです。

パンも焼きたて、お茶もきっと熱々です。

ひとりですから、とくに笑ったり怒ったりする様子はありません。

でも、表情はおだやかで、この生活を楽しんでいることがどの場面からも伝わってきます。

みなさんなら、この絵本から何を受け取るでしょう。

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はねちゃんは、きりんと「うーん」と背伸び、
がちょうと一緒に「があがあがあ」と川まで行進。
お子さんと一緒に、はねちゃんや動物たちに負けないくらいに体操をしてみませんか。


きりん、かめ、くま、うさぎ...とたくさんの動物が出てきて、
わくわくしてきます。
動物たちの特徴に合わせた動作がとてもかわいらしく、
文章も短くて、絵本独特のよさというのがあります。

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どのかなまきば村を舞台に、
元気いっぱいのこぶたたちの姿をいきい描いた、
幼い子にはじめて読んで聞かせるのにふさわしいお話。


まきば村でのびのび育つこぶたたちを見ていると、
かつての自分もそうだったのかな、と思ってしまいます。
こぶたといえども幼稚園には行くし、
それでいて、どこかほのぼのできてしまいます。
やはり日本幼児文学の巨匠コンビだなぁ、と感じさせられました。

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キャベツが好物の緑色のライオン、らいおんみどりは、
猫のトランペ、白熊のムクムクとともに、
猫の姉さんのトロを団長にサーカスをはじめます。
空想と遊びのとけ合った楽しいお話。

らいおんみどりは全身緑色のライオン。
「食べちゃうぞ」と脅すことはあるのに、イイ奴です。
ライオンが出てくるのにどことなくほのぼのした感じが、
全体に広まっていて、大好きな作品です。

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「こどものとも」のおともだちからあなたに10つうのおてがみがとどきました。
なにがかいてあるのかな―。

この本はあの「ぐりとぐら」「だるまちゃん」「あさえ」「たろう」などの、
こどものともで連載されているお話の登場人物から手紙が届く、
というお話です。
手紙のページも面白いのですが、
こどものともの登場人物が大集合したところは本当に豪華です。

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お昼の食事をすますと、だいたい眠くなるものです。
幼稚園、保育園でもお昼寝の時間がありますね。
この絵本にでてくる動物たちも、それぞれとても眠くなって、寝るのにちょうどいい場所を探しました。
「ほんの すこし あかるくて、すこし くらくて しずかでね、きもちのいい かぜの ふくところ」を探して。
それで、りすは木の上に、ねこはやわらかい草の上、うさぎはスグリの木の横へ、ぶたは池のそばと、それぞれ自分たちにとって一番いい場所を選んで、お昼寝をしました。
しだいに、あたりにはかすかな寝息が聞こえてきます。平和で、とても気持ちのいい午後。 
幼児絵本シリーズでは、岸田さん山脇さんコンビで、すでに『きょうの おべんとう なんだろな』があります。『どこで おひるね しようかな』は、それに次いでの作品。
前作で登場した動物たちが、今回もでてきます。再会を楽しみにしてください。


夜でなく、お昼寝前に読みたくなってしまう絵本。
うさぎ、ぞう、りす、くま、ぶた・・・さまざまな動物が登場して、
お腹いっぱい昼ごはんを食べてから、それぞれ昼寝をする・・・

とても平和な気持ちになります。

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カステラが大好きな"のねずみ"のぐりとぐらを描いたシリーズの1冊。
保母をしていた作者が「とにかく子どもたちを喜ばせたい」と考えて1964年に誕生したぐりとぐらは、世代を超えて愛されているキャラクターである。この絵本自体は1997年に出版された27×30cm の大型絵本だが、お母さんの世代が慣れ親しんだあのリズミカルな文章と楽しいイラストは、長い時間を経てもその印象を変えることはない。

1 月。雪のなかを歩くぐりとぐら。「あけまして おめでとう あたらしいとし おめでとう」。2月。「しっかり つかまれ ぎゅっと くっつけ」と、そりに乗ったぐりとぐら。3月は、「はるのしごとは あれこれたくさん 毛糸まきまき よていをたてて かんがえよう」。そして4月...。

ぐりとぐらの楽しい1年が、見開き2ページにひと月づつ描かれていく。移ろいゆく季節はこんなにも美しく楽しいものであったかと、子どもだけでなく大人も再認識することができる1冊である。




ぐりとぐらの1年間の様子を描いた作品。
1ヵ月ごとに描かれており、四季折々の様子がわかるようになっています。
もちろんかずの勉強にもなって、とても気に入っている絵本です。

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